石上神宮への参拝を終え、これから山の辺の道の北コースを北上していきます。ゴールは近鉄の奈良駅になります。
北コースを歩くのは今回で3回目になりますが、前の2回は2回とも途中で何回か道に迷いました。
標識が的確で人が多い南コースと違って北コースは道に迷いやすいんですね。
それに、北コースは歩いている人が、かなり少ないです。南コースで100人歩いてるとすれば北コースは10人程度かそれ以下でしょう。なので、前の人についていったりすることも、まずできません。
そして、私が知らないだけかもしれませんが分かりやすくて使いやすい地図がないんです。近鉄が発行している「てくてくまっぷ」はとても正確な地図なんですが、かなり字が小さくて細かいです。
なので歩きながら見るにはあまり役に立ちません。
とは言っても、山の辺の道は、道に迷ったとしても直ぐに修正が効くんですね。大和盆地の東側にある山裾を歩くわけですから、登り道が続きすぎると東にずれていることになりますし、逆に下り道が続きすぎると西にずれていることになります。ようするに山に近づきすぎても遠ざかりすぎても間違いなんです。
という訳で、かりに道を間違ったとしても、直ぐに修正が効くので大事にはなりません。それに間違ったりするのも、それはそれで楽しくもありますしね。
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最初の目的地の白河溜池は白川溜池?白川ダム?
山の辺の道の北と南の分岐点である石上神宮の境内からスタートです。
最初は石上神宮の神域を歩きます。しばらくすると、北コースで最初の案内標識が現れます。
このレンガ色で縦に「山の辺の道」と書かれている案内標識は、多分ここ2年以内ぐらいに設置されたと思われます。
2日前に南コースを歩きましたが、前回から約2年ぶりぐらいだったんですね。そして、その時に気が付いたのは案内標識が新しく設置されていたことなんです。南コースはもともと案内標識は分かりやすかったんですが、さらに分かりやすい新しい案内標識になっていました。
そして本日、北コースを歩くにあたって、標識はどうなってるのかな~。北コースは間違いやすい道が多いので、南コース同様に新しくなっていたらいいのにな~。と思っていましたが、北コースも新しい案内標識が設置されていて安心しました。
ただ、次の目的地が弘仁寺になっていますね。北コースはその手前に白川ダムがあるはずですが、そうはなっていませんでした。
しばらく歩くと、2つめの標識が現れました。こんどは目的地が白河溜池になっていますね。
なお、この「白河溜池」は「白川溜池」や「白川ダム」とも表記されます。ちなみに溜池(ため池)とダムの違いってご存知ですか?
日本最大の溜池は香川県の満濃池(まんのういけ)ですが、その香川県が管轄の農林水産省中国四国農政局によると、
ため池とダムはどこが違うのでしょうか。ダムといっても発電ダムや治水ダムもありますが、農業用ダムに限って言えば、両者に違いはありません。ただ、水をせき止めている堤(つつみ)の高さが15m未満のものをため池と呼んで区別しているだけです。
満濃池の堤の高さは32mですから、正確には「満濃池ダム」ということになります。ただ、造られたのが奈良時代ですから「日本一のため池」として君臨してきたということですね。
引用:水を溜める ダムとため池の違い
なんだそうです。
そして、白河溜池の堤高は30.0mなんですね。なので、白川ダムになるわけですが、大は小を兼ねるといいますか、満濃池もそうですが、白河溜池と呼んでも別にいいのでしょう。
3つめの標識の目的地は2つ目に続き白河溜池でした。
山の辺の道北コースの道です。今日はゴールデンウィークのこどもの日ですが、今のところ歩いている人を見かけません。
しばらく歩くと、さっそく意味不明の標識が現れました。
私は石上神宮方面からこの地点に来たわけですが、この標識にある矢印通りに進むと真っすぐ進むことになります。しかし、真っすぐの方向に道はありません。
標識を拡大しました。マジックで「左」と書かれています。そして、かぎかっこを反対にしたような線も書かれています。
実際は、左の石上神宮からこの地点に来て、ここを左折し数十メートル先を右折するんです。なので、このかぎかっこ通りに進めば正解なのですが、何故この案内標識を作る時に、もっときちんとできなかったのでしょうかね。
この案内標識は前回来た時には確かなかったはずです。レンガ色の標識なので新しい標識に一新した時のものだと思いますが、「う~ん、よくわからない」
こりゃ、今後の案内標識も何か色々ありそうです。
目的地が弘仁寺になりました。白河溜池と弘仁寺をかわりがわりに表示させるようです。
前方に倒木です。北コースなら別に驚きません。
天理教の施設を横に見ながら歩いていきます。
目的地は続いて弘仁寺です。白河溜池と交互でもなく規則性は分かりません。ちなみに、南コースはこのような表示の仕方はしません。
次の目的地が表示されると到着するまでずっとその目的地のままです。なのであと何キロというのが少しずつ減っていくのを実感することができます。
少し歩くと、どっちに行こうか迷う案内標識が現れました。
今ここには右方向から来たのですが、真っすぐ進めば「豊田城跡」で左折すれば「東海自然歩道 迂回路」となっています。
「白川溜池」も「弘仁寺」もありません。そして、「山の辺の道 迂回路」ではなく「東海自然歩道 迂回路」です。
ちなみに、山の辺の道は北コースも南コースもですが、東海自然歩道とほとんどの部分が同じです。なので、
山の辺の道=東海自然歩道
と考えてもいいんですが、今回南コースからこの山の辺の道を歩きましたが、レンガ色の新設された案内標識は全て「山の辺の道」としての案内標識だったんですね。
それが、ここで「東海自然歩道 迂回路」となると、今までの規則性から外れます。
まぁ、そんなことはさておき、過去2回の私はここで左折しました。その時の案内標識はこのレンガ色ではなかったはずですが、豊田城跡には行かず迂回路へ進みました。
ですので、今回は初めて豊田城跡に行ってみようと思います。
しばらく歩くと、縦の部分に「東海自然歩道」と書かれている東海自然歩道の案内標識が現れました。
ようするに、レンガ色の標識は山の辺の道で、この茶系統の色の標識が東海自然歩道というようになっています。
あと、どうでもいいですが、山の辺の道が「豊田城跡」で東海自然歩道が「豐田山城址」です。「山」が入ったり「あと」の字が違います。
豐田山城址までの0.5kmの道を往復してから、左の弘仁寺へ進みます。
豐田山城址への登り道です。あまり歩いている人はいないような道が続きます。この日は5月5日ですが、今後夏になって雑草が増えてくれば、けもの道のようになると思われます。
豐田城址に着きました。山の頂上付近でしょうが、城址らしきものは何もありませんし展望も全くありません。正直言って、次回以降来ることはないでしょう。
また、どうでもいいですが、この地点の表示は、「豊田城址」でした。
ですので、
「豊田城址」
「豊田城跡」
「豐田山城址」
の3パターンの表示があったことになります。なるべくなら統一して欲しいです。
今行ってきた豐田城址を振り返ります。あの小高い山の上に登ってきたんですね。往復で20分前後だったと思います。
しばらく、車が通る道の歩道を歩きます。見渡すと田畑とその先には天理教の施設が見えます。
白河溜池まで2.5kmです。
白河溜池まで2.2kmです。先程より300m進みました。
白河溜池まで2.0kmです。先程より200m進みました。今回は3回連続で白河溜池が目的地でした。交互になるよりも、この様に同じ目的地が続くほうがいいように思います。
そして、小高い竹林の中を進みますが、途中で石上大塚古墳への案内矢印があります。最初来た時に1度だけ行きました。今回はスルーです。
石上大塚古墳へは約30mほどの登りなのでそんなに時間はかかりません。ただ、斜面の下に枯れた笹が大量にありますので滑りやすいです。
ウワナリ塚古墳へは右へ曲がりますが、今回はスルーです。
ちょっと分かりにくい場所にあります。最初来た時にかなり迷いました。説明できたらいいのですが、もう記憶があやふやです。
その後、山の辺の道は西名阪自動車道の下をくぐって進みます。
ずっと目的が白河溜池だったのですが、弘仁寺に変わりました。
けど、これって歩行者を迷わせますね。と言うのは、この辺りは一本道ではなく複数の分岐点があるので、もしかしたら違う道に進んだかも。と思わせてしまうからです。
もうすぐ白河溜池なんだから、着くまでは白河溜池で通したらいいのに。と思います。南コースでこんなパターンはありませんでした。
なお、後ろに自動販売機がありますが、天理のコンビニからここまでの間に自動販売機は見逃してなければ多分なかったと思います。
弘仁寺まで2.8kmです。白河溜池はどこいった。
弘仁寺まで2.7kmです。白河溜池はどこいった。
前方に白河溜池(白川ダム)が見えました。
白河溜池では多くの人が釣りをしていました。ヘラブナが釣れるようです。
なお、白河溜池のまわりは弁当を食べるのに最適な場所ですが、大声で騒ぐと釣りをしている人に怒られそうです。
なお、この後、池のまわりを歩いて画像の右上に見える管理事務所の方へ向かいます。ただし、この管理事務所にトイレはありません。
この画像の左側にグランドがあるんですが、トイレはそのグランドの駐車場の脇にあります。
この地図の表記は「白川ダム」ですね。
ダムの下(西)にグランドがあり、トイレはその右側(南)にあります。
前方に奈良公園の浮見堂のようなものが見えます。
あの建物は取水設備になっているようです。
白河溜池を後にし弘仁寺へ向かいます。あと1.8kmです。
なお、石上神宮を出発して最初の案内掲示板は「弘仁寺6.4km」でした。ですので、ここまでで4.6km歩いたことになります。(途中の豊田城址往復を除く)
車が走る道の歩道を歩きます。この道はゆるやかな上り坂になります。南コースト違って北コースはこのような車が走る道を歩くことも多いです。
弘仁寺まで後0.2kmの地点です。右側の白河溜池側からきて、ここを右折するのですが、まっすぐに250m進むと公衆トイレがあります。
なお、この公衆トイレは山の辺の道のトイレではなく東海自然歩道のトイレという位置づけのようです。
弘仁寺までの参道です。200mの階段を登ります。
高野山真言宗の寺院、弘仁寺に到着です。
入山志納料は200円になります。そして、仏像を拝観する場合は拝観料400円が別途必要です。ただ、常に寺の人がいるわけでなく、不在の場合は拝観できないようです。
弘仁寺本堂です。
弘法大師の作と伝えられる本尊の虚空蔵菩薩をはじめ、四天王像・子安観音像・天部立像・十一面観音像が安置されています。
明星堂です。
大日如来像・不動明王像・役行者像が安置されています。
この後は、円照寺から白毫寺、そして奈良市中心部の新薬師寺へ向かいます。ただし、新薬師寺の拝観時間は午後5時までなので急がねばなりません。
山の辺の道・南(1)桜井駅から海柘榴市を通り平等寺、大神神社へ
山の辺の道・南(2)大神神社は三輪山を御神体とする日本最古の神社です
山の辺の道・南(3)狭井神社から三輪山登拝、久延彦神社・檜原神社へ
山の辺の道・南(4)景行天皇陵・崇神天皇陵、長岳寺から石上神宮へ
山の辺の道・北(1)石上神宮は剣に宿る神霊を祀る奈良有数のパワースポット
山の辺の道・北(2)天理の街を抜け白河溜池(ダム)から弘仁寺へ ←今ここです
山の辺の道・北(3)円照寺から白毫寺、そしてゴールの奈良公園へ
山の辺の道・北(4)帯解駅から新薬師寺まで北コースの後半を歩く
山の辺の道・北(5)新薬師寺から春日大社へ!北コースの最後は観光客がいっぱい