きのこは世界で1万以上の種類があり、日本では2000~3000種類以上あると言われています。
日本は国土の約66パーセントを森林が占める森林大国ですからね。きのこの種類が多いのも納得です。
そんなきのこは、カロリーが低くたくさん食べても太りにくいということで、ダイエット中の人に人気のある食材です。
ですので、低カロリーだけど、栄養としてはあまりないようなイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
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きのこには食物繊維とビタミンDが豊富です
きのこには、とりわけ食物繊維が豊富です。
食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類あります。
きのこには水溶性・不溶性どちらも含まれていますが、多いのは不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は、便のかさを増やすことで大腸を刺激し、ぜん動運動を盛んにすることにより排便を促してくれます。さらに、腸内の有害な物質を体外へ排出させる働きも持っています。
というわけで、きのこはダイエットに最適な食品というだけでなく、便秘対策にも有効なので、特に女性には欠かせない食品と言えるでしょう。
そして、きのこには、ビタミンDが多く含まれています。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を助ける働きをします。この働きによって、骨の形成や維持を促すので、欠乏すると血中のカルシウム濃度が低下し、骨に含まれるカルシウムが溶けだしてきます。
そうなると、骨軟化症や骨粗しょう症につながります。
ちなみに、ビタミンDは日光を浴びることにより皮膚からも作られます。ですので、日ごろよく屋外で太陽にあたる生活の人はいいですが、夜型の生活などあまり太陽にあたらない人は不足しますので注意が必要です。
また、ビタミンDが不足すると、イライラしたり落ち着きがなくなったりもします。
なお、ビタミンDは天日干し乾燥させると含有量が多くなります。例えば、干しシイタケは生シイタケの10倍以上も多く含まれます。
シイタケのエリタデニンが血液中の悪玉コレステロール値を減らす働きをします
きのこのシイタケには、エリタデニンという成分が含まれています。
エリタデニンは血液中の悪玉コレステロール値(LDL)を減らし、善玉コレステロール値(HDL)を安定化させることにより、総コレステロール値を下げる働きをします。
よって、高血圧や動脈硬化を予防し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが下がります。
なお、エリタデニンは水溶性です。なので、干しシイタケを水で戻す時の戻し汁は残さずに利用しましょう。
β(ベータ)グルカンは免疫力を高めガンの抑制に期待できる注目成分です
きのこには、β(ベータ)グルカンという成分が含まれています。
グルカンは、ブドウ糖がいくつも結びついた多糖体の構造をしていて、その構造の違いからβ(ベータ)グルカンとα(アルファ)グルカンに分かれます。
そして、ベータグルカンには、免疫力を活性化させたり、コレステロール値の上昇を抑制させる効果があると言われています。
以前に、ガンが治るということで人気になった高級きのこのアガリクスには、このベータグルカンが多く含まれています。
なお、免疫力を活性化し高めることによって、ガンを抑制するとも言われますが、効果が「ある」「ない」どちらの意見もあり、確実に効果があるとは立証されていません。
現段階では、今後の可能性に期待したい注目成分といったところです。
最後に
きのこは、あまり栄養がないようなイメージですが、腸内環境を整える食物繊維や骨の形成に欠かせないビタミンDが多く含まれます。
また、ベータグルカンのように、ガンへの効果など今後の研究に期待できる成分も含まれています。
ぜひ、ダイエット目的だけでなく、きのこを美味しく食べてくださいね。